「反抗期」に驚くほど感謝する。

こんにちは、ラパン学習塾 塾長のゆうきです。
突然ですが、あなたは親に対して、または自分が親で、
「クソババア!」と呼んだ(呼ばれた)ことはありますか?
先日、新しく中学生になる教え子たちと会う機会があり、たわいもない話をしていた時のことです。
中学生になって、「親がいなくても遊びに行けるようになることが嬉しい!」と話す子供たち
そんな中学生らしい喜びに共感しつつ、
「でも、あまり親を心配させすぎないようにね。」
なんて話していると、
ある女の子が、はっきりとこう言いました。
「あんな、クソババアなんてどうでもいい。」
「お、おぅ…。」あまりにもはっきり言ったので驚きました。
先に断っておくと、その子は全然「不良少女タイプ」ではありません。
仲間やチームに対して、とても思いやりがあり
柔軟な考えができる一方で、自分の考えの芯はブレずに
かつ、いろいろなことに本気で取り組んでいた子でした。
私もその子には、何度も救われる思いをされ、感謝している子でした。
そして、ご両親もとても感じの良い方で、お話しした際、とてもお子様のことを考えている家庭だなと感じました。
つまり、いわゆる反抗期と表される、代表的なシーンでしょう。
きっとその子も、様々な感情や思いをため込んでいるのかなと感じました。
場が場であったため「まあ、親をそんな風に言うなよ...」くらいで止めましたが、もっと親身になって聞いてあげたいなと思った瞬間でした。
私もそんな時期がありました。
親どころか、親戚全てに対して
「俺に口出しするな!」
「俺が誰とどこへ行こうが、お前には関係ないだろ!」
「いちいち口出してくんじゃねえよ!」
という気持ちでいっぱいでした。
両親と殴り合ったこともありました。
中学生に、親のありがたみなんてわからない
親の立場からするとショックかもしれませんが、これは事実です。
もちろん、いつも頑張ってくれているあなたをみて、「ママ、パパはいつも頑張っている。ありがとう!」と言える子はいますし、素敵です。
しかし、「本当に」どれほど大変な思いをして、子供を育てているか、
まだ10年ちょっとの人生で、「本当の」親のありがたみなんて、分かるでしょうか。
まだ、自分で毎日買い物をして家族のご飯を作ったことはありません。
まだ、自分で生活するためのお金を稼いだことはありません。
まだ、家族のために、理不尽なことにも頭を下げたことはありません。
そんな子供たちが、「親がどれほど大変な思いをして子供を育ててるか」なんて分かるはずもありません。
だって、そんなの全部やったことないんですから!
大人になって、社会に出て、初めて自分で稼いで、へとへとになって帰宅してからご飯をつくるとき。
初めて生活費を計算したとき。
初めて子供が生まれて、家族を養うために、自分ではなく家族を優先したとき。
このときになって初めて
「ああ、私の親はこんなに大変な思いをしながらも、私を育ててくれたのか。なんてすごい、なんてありがたかったんだろう。」
という感情に気付くのです。
悩んでいる親御様に伝えたいこと
子供が大切な気持ちは、重々承知していますし
将来のためにアドバイスしているの!という気持ちも分かります。
そんな大切な子供から、「クソババア!」なんて呼ばれた日には、たまったものではありません!!
しかし、子供も馬鹿ではありません。
子供に掛けられた言葉が、
「本当にあなたのためを想って言っているのか。」(子供へのベクトル)
それとも「自分の都合におさめるために言っているのか。」(親へのベクトル)
これは本能的に見抜きます。
立場は別ですが、私も教員時代、自分では子供のためを想って発言したつもりが、それは自分の都合の良いようにしたいだけ、と言えることが何度もありました。
しかし、心から伝えたいことは、言葉にしたときに、子供に大人の気持ちが必ず伝わります。
表情、態度、その後の様子が、必ず変化します。
同じように、親が自分のことを大切に考えていることは、心のどこかで気付いています。
中学生になって、大人に近づいたとはいえ、まだまだ道を踏み外すことはたくさんあります。
それを支えるのは親の役割です。
子供に制限をかけ過ぎず、時にはぶつかり、失敗を経験させ、
「次どうしたらいいか」を一緒に考えることが。
社会に出たときに負けない、自走できる子供になると私は思います。
もちろん、絶対にやってはいけないことはダメと言いながらですよ。
中学生の子供たちへ
「親がうぜぇ」という気持ちはよく分かります。それを間違った感情だと言うつもりは全くありません。
「誰かに感謝する。」
「いつもありがとう、大好きだよ。」ということが
分かっているけど、表現するのが気恥ずかしいという気持ちも、と~~~っても良く分かります。
今はそれでいいのです。今はね。
「納得いかねぇ!」と思ったら、すごく親子喧嘩したり、時にはしぶしぶ従ったりしながら、成長してください。
賢いあなたなら、いつか必ず、
「親ってすごかったんだな。」
と思える日が来ます。
その時が来たら、心からのありがとうを伝えてください!
そして「親も一人の人間である」ということも忘れないでくださいね。
おわりに
子供のまっすぐで正直な気持ちは、いつになっても気づきを与えてくれると
改めて実感したひと時でした。
「親も子も立派な一人の人間、ぶつかり合って、一緒に成長する。」
この言葉と私の想いが、すべての悩める保護者、子供に届くことを願っています。
いつも私に気付きを与えてくれる子供たち、ありがとう。
ラパン学習塾 塾長 ゆうき


